私の職場にいるT君は典型的な草食系男子で私の中ではまだまだ新人扱いなのだが、近頃、 別の部署の新人さんと一緒に仕事をしている時間が多い。だが、さすがさとり世代の若者はマイペース過ぎるらしく 『全然、報告があがってこないんで、いちいちこっちが確認しないといけないんで大変なんですよ』 とグチをこぼしていた。「それはお前も同じだろ?」と突っ込みたくなったが、『で、どう指導してんの?』 と聞いたら、定期的な報告を義務づけるように言ってあるそうなんだが、何でそこだけ発想が昭和なんだろう? 『何で報告を入れないんだ!』と怒っても、報告を入れないと怒られる⇒しょうがないから報告を入れる、という 「負の強化」は短期的には効果が出ても、結局いやいややっていることなので長期的には解決しないことが多い。


手っ取り早いのは「○曜日のこの時間に必ず二人でミーティング」と報告をルーチン化してしまうのがよいのだが、 もっとよい方法は新人さんが自主的に報告をあげるようにすることなのだ。 ビジネスでも恋愛でも「人を動かす」にはちょっとしたコツが必要。というわけで今回は「人をたらしこむ」極意を考えてみます。

「不満」をそのまま解消しない

「最近LINEの既読が遅いし返信もしてくれないよね?」と彼女に文句を言われたとします。 さて、あなたはどうしますか?


まあ普通は「これからは気をつけて返信も早くするよう心がける」と思うのでしょうが、実はこれはあんまりよくないのです。 仮にLINEが早くなったからといって、彼女はこれは自分が彼に頼んだからやってくれたことであって、特に嬉しいということでもないのです。 言われた方は言われた方で、LINEを早くするのがノルマ的に感じてしまって心理的な負担になるのです。


先述のT君と新人さんのやりとりでいえば、「報告が遅い」⇒「定期的に報告を入れるよう指導する」というのは、 不満を解消すれば人間関係がうまくいくというわけでもないのです。先輩に言われたから仕方なくやる…これは誰でも思ったことがあるでしょう。 ノルマを感じていては、仕事に面白みもないし、やる気も出ないし、成果もあがらずということになりがちです。


つまり、「不満」というマイナス攻撃が飛んできても、それをそのまま解消する行動はあんまりよくないのです。 泥試合が続くだけなのです。


では、どうしたらよいか?というと、あえて全然別の方法で相手を刺激してみるのがよい。「不満」をその対象ではなく、 別の方法で「楽しみ」を与えてみる。LINEの件で文句を言われたなら、とりあえず謝っておいて『新しいパンケーキのお店が大通りに出来たんだけど行ってみない?』 とあえて別の行動をとってみる。T君と新人さんの件では、「ところで、この件なんだけど、君一人でプレゼンの資料を作ってみない?」 と別の方法でやる気をひきだしてみる。人は何か楽しいこと夢中になれることがあれば不満を抱かずにいるし、その時だけは忘れてしまうもの。 新人さんも仕事をまかされた気になれば自主的な行動も増えてくるはず。そうなると積極的に先輩に相談するようになるかもしれません。

強すぎる脅かしは逆効果

またまた『何でLINEくれないの?』『どこ行ってたの?』と彼女に文句を言われたとします。 自分を束縛するような言葉を浴びせられると、最初はこちらに非があってすまないと思っていても、これが繰り返されると結構なストレスです。 相手を束縛するような言動は裏には「私の管理下にいるべき」という強いメッセージを持っています。 いわば脅迫です。強すぎる脅かしは短期的には効果があっても、これが長く続くと破綻をむかえることが多いのです。


もし自分が相手に強い言葉で怒ってしまったら、 『さっきはキツイ言い方してごめん』とそのままにしないで必ずその後のフォローが大切です。 また、本当に治してほしいことがあるなら『LINEくれないんなら浮気しちゃうかもよー』と冗談まじりに言ったほうがよい。 ちょっとした弱い脅かしの方が相手は「もしや…」と思って効果があるのです。

相手の趣味を否定しない

キャバクラで『先週も札幌ドームで日ハムの試合を観にいってきたんですよ!大谷くん滅茶苦茶かっこいいですよね!』 とまだあんまり親しくないが気になっているホステスさんに言われたらあなたはどう返しますか? ちなみに野球があまり詳しくない前提です。


1.「ごめん、野球わかんない」
2.「大谷マジでハンパねー!」
3.「野球わかんないんだけど大谷ってどんだけ凄いの?」
4.「野球よりサッカーが好きなんだけど」


お互いに興味があって共通の話題があれば話は盛り上がるし好意を抱く可能性が高くなる。だが、1と4のように答えると、 まるであなたには興味がありませんと言われているみたいで好意を抱きにくくなります。 かといって知ったかぶりをすると、後でボロが出てかえって悪い印象を与えてしまうことになります。 よってベストな選択は、3のように今は知らないけれど、そのことに興味があるよ、というようなプラスの方向にベクトルを向けること。 決して相手の好みや趣味を否定しないこと。

犬を飼って公園を散歩する

「話すのがどうも苦手で…」と、見知らぬ人やあまり会ったことのない人とは上手く話せないという人も結構いるのだが、 親や兄弟とは普通に話せるはずで、結局は慣れの問題である。つまり苦手意識ってやつである。 これを解消するには、なるべくたくさんの人と会話をしなければならないのだが「自分から話しかけるのがどうも恥ずかしくて…」 と苦手意識を前面に出す人がいるが、ならば相手の方から話かけられるようにすればよい。


では、どうするか?というと「犬を飼って公園を散歩する」ことをオススメする。私の知り合いでシステムエンジニアをやっているS君は、 パソコンの前で黙々と仕事をするのは得意なのだが、口ベタでどちらかでいうと根暗で、コミュニケーション能力は決して高くなく、 仕事が終わったら真っ直ぐ自宅に帰るタイプだった。独身で一人暮らしの彼は寂しさから子犬を飼いはじめ、週末は子犬と一緒に公園を散歩するようになったのだが、 「かわいいワンちゃんですね」とか「ミックス犬なんですね」とか、女性から話しかけられるようになり、いつのまにかペット仲間が出来て、 お茶をしたりドッグランに行くようになり、最終的にはペット仲間の女性と結婚までしてしまった。 おそらく彼が犬なしで独りで公園を散歩していても誰からも話しかけられることはなかったと思う。 おそるべしペット効果。最近、猫カフェやふくろうカフェが増えてきているのも、ギスギスした世の中で人は癒されたいのだと思う。 ペットを媒介とすれば人はリラックスして警戒心を解きやすいのだ。

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by G-Tools , 2017/05/19