2017年6月17日に沖縄県内で行われた、AKB48の「49thシングル選抜総選挙」。その生中継で NMB48のメンバー須藤凛々花が総選挙で20位に入った際のスピーチで「結婚します!」と電撃発表。 おそらく選挙発表直前に交際お泊り発覚の文春砲をくらっていたため、自らが先に爆弾を投下したものと思われる。 これに対してツイッターは大荒れ、ネットが超ざわつくことに…。


この出来事について、マツコ・デラックスが6月19日のTOKYO MX「5時に夢中!」で、須藤凛々花とファンを「キャバ嬢と客」にたとえた。 「まぁ自分の応援しているキャバ嬢が、『今月ピンチなの~』って言って、『このまま私20位いないに入らないとちょっとお店でヤバいかもしれない。悪いけどちょっと、ドンペリあけてくれない?』って言って。いつもは月にドンペリ1本あけるかあけないかの男がさ、頑張って30本あけたとしますよ」 「で、『ありがと~、どうにか今月20位に入ったわ!ところで私、結婚するんだよね』て、言われているのと一緒なわけじゃない?」 うん、わかりやすいね。


というわけで色々と考えるところがあって今回のことについてグダグダと持論を述べたいと思います。 もちろんキャバクラに関係あることでね。

ディズニーランドで人前でミッキーは着ぐるみを脱ぐか?

この事件は相当ザワついた。彼女はTwitterで『総選挙の投票開始しましたっ!! 面白い未来はりりぽんに任せてくださいっ!!私に任せて下されば絶対に大丈夫ですっ!! 選抜に入ってジャケ写に私が載ったCDを配りまくりたいですっ!!✨✨ジャケ写に乗るぞ〜っ!!』と煽っていたから『何が面白い未来だよ!』『絶対に許さないからな!』 とAKBファンの怒りのツイートが火を吹きまくった。今回の総選挙は天候不順で選挙発表会場に客を入れなかったからよかったものの、 客を入れていたら怒号が飛び交う殺伐としたものになっていたかもしれない。


そんなんでネットでは色んな意見が飛び交った。 「アイドルもアイドル声優も彼氏がいるのがむしろ『基本』幻想売る商売なのにその幻想を真実だと思い込んでる時点でヲタクって底なしのヴァカだと思うわ」と。 それに対して「ディズニーランドで人前でミッキーは頭をはずさないもの」と名言が飛び出したりもした。


確かにディズニーランドで人前でミッキーが着ぐるみを脱ぐようなことはしない。脱いだら「夢の国」じゃなくなっちゃうからね。 それがディズニーの世界観であり、安くないお金を支払って入場している客に対する仁義と言える。 つまり今回彼女のした行為は、アイドルの愉しみ方の仮想現実(バーチャル)としての「○○は俺の嫁」を全否定したのである。


ファンは、実際にアイドルとつきあえるわけではない、それは十分に承知しているが「○○は俺の嫁」的に仮想で愉しんでいるんだからそれを否定 されると元も子もないというわけである。握手会などの接触イベントがあっても、ちょっと距離があり過ぎてアイドルの愉しみ方に、いまいち納得は できないんだけど、言っていることはわかる。もっと身近に感じられる場所、それがキャバクラだからだ。

キャバクラは夢の国?

キャバクラなら気に入った女の子とお酒を飲めるし、食事にだっていける。もっとリアルに「○○は俺の嫁」を体験できる。 でもね、「○○は俺の嫁」的スタンスで店に通う人は絶対に口説けない。それこそがキャバクラの罠だから。


ここで倉科遼のマンガ「嬢王」でのキャバクラチェーンのオーナーのセリフを紹介します。
「水商売ってのはある意味、嘘と駆け引きで成り立ってる虚飾の世界だ  だましだまされ遊び遊ばれる 故に限界がある 嘘とわかったとき 騙されたと分かったとき 客は冷めて離れていく その虚構をいかに長引かせ保たせるかが女の力量才覚」


私も基本的にはそういうもんだと思ってます。お店のNo.3以上はそういう虚構をもっともらしくみせる技量にたけたホステスさんです。 自分が気に入った客だけ相手していても数はたかが知れています。自分目当てに店に来てくれるお客さんをいかにひっぱって長く通って もらうか?その技量があるから売り上げという具体的な結果を残せるのです。たまに天然でNo.1になっちゃう子もいますけど…。


そんなに売れていないホステスさんでも、それほど露骨でなくても、自分目当てに「○○は俺の嫁」的スタンスで通ってくれる お客さんがいたらやっぱりそれに甘えちゃう。仕事だし、ノルマだってあるしね。そういう商売なんです。 それなのに「あくまで仕事だからあんたに酒ついでるんだから」と言い出したら、 ディズニーランドで人前でミッキーが着ぐるみを脱ぐような行為と同じです。キャバクラも夢の国と一緒です。


それゆえに、何度も書いていますが、キャバクラで恋愛が成立するにはホステスさんの方から客に惚れてもらわないといけません。 最初から客が好意があることを示したら、キャバクラのシステムに飲み込まれてしまうに決まってるじゃないですか? メールやLINEを頻繁に入れるな、最初から好意があるような発言をするな、最初から頻繁に店に通うな、と言ってるのはそういうことなんですよ。 女性は、男性がシッポを振ってついてきてくれるほうが安心なのです。「そうよね、ワタシってイケてるってことよね!」と。 そういう状況が続くと次第に、ちょっと思わせぶりな言動をしたり、もったいぶってみたりと男性を翻弄しはじめるわけです。 なんせ自分を高く売るのがキャバ嬢の仕事ですから…。言い方が適当がどうかわかりませんが圧倒的に相手を選べる立場にいるのです。 だからアイドル的に女性を持ち上げる男性客は絶対にモテないのです。


別に「○○は俺の嫁」的にキャバクラを楽しむのを否定しませんが、これもアイドルと一緒でいつか「卒業」しちゃう類のものです。 基本的にキャバクラはアコギな商売で嘘っぱちな世界だと思ってた方が、ホステスさんの言動がそれが どんなに愛想がよくて、親しみやすい感じを装っていてもどこかに「お仕事」的な匂いを感じることができるはず。 時間がそれなりに経過しても、ずっとそんな感じのホステスさんはどんなに美人だろうが指名を避けてきました。 それの何が楽しいかわかりませんが、ごくごくたまに『それほど好きな仕事じゃないし、プライドもないわけじゃないけど、 必死になって営業メールするのも面倒だし、必要以上に媚を売ることも出来ないし、自然体でやってます、というかそれしか出来ないのよね』 みたいな子がお疲れ気味なときに、ふと綺麗な飲み方をする紳士の優しさに触れて癒される…そんなときに奇跡が起きるのかもしれない、 なんてことを思うわけです。

⇒⇒⇒ 大好きなキャバ嬢を自分に惚れさせる方法
photo
嬢王【期間限定無料】 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
倉科遼 紅林直
集英社 2017-06-28
売り上げランキング :
評価

by G-Tools , 2017/06/30