先日、某取引先の営業S君と飲みに行く機会があって、色々と話を聞いていると、もうずっと長い間彼女ができないらしい。 一見、好青年で爽やか男子風、ギャンブルをするわけでもなく、タバコも吸わない、借金もなく、仕事も真面目にやっているらしく、 社内での立場も悪くはない。オタク的に趣味に走ってるわけでもなく、友達がいないほど孤立してるわけでもなく、 女性とうまくしゃべれないとかいうわけでもない。なのに、恋愛のチャンスらしきものがやってきたときに、なぜか「いい人なんだけど…」 で終わってしまう。いい人なんだけど、なぜか彼氏の対象としてみられない。ちなみに普段どこで私服を買っているか聞いてみて、 なんとなく原因のひとつがわかったような気がします。

というわけで今回は、女子が「いい人なんだけど…」彼氏になれないという問題について考えてみます。 キャバクラの客にも「いい人」はいっぱいいます。でも「いい人」は彼氏にはなれないんです。

どこかに問題があるパターン

男女問わず、友人はけっこういるし、女子の前だと緊張して、オドオドしてしまうというわけでもない。 男子の基本スペック(外見・仕事・地位など)としても、そんなに悪くない。なのに「いい人なんだけど」で終わってしまう男性は結構います。 「いい人なんだけど」この言葉は、実はどこかに問題があって、本人は気づいていないのかもしれないけれど、女性が露骨に問題点や本音 を言うわけにはいかないので便宜的に使われているというケースが多々あります。

1.いつも面白くて笑わせてくれるけど彼氏にするとしんどい
友人としては、いつも面白くて、冗談ばかり言っている楽しくていい人だけど、彼氏にするとずっとあの調子だと正直しんどい。
2.いい人で頭もよくて仕事もできるけど真面目すぎる
おそらくこんな感じで安定してずっと生きていける感じがするけど、頑固すぎて人の話を聞かないところがある。一緒にいてもちょっと疲れる。
3.いい人なんだけど、その身なりはちょっと…
スーツにその靴下はないわぁ、靴が汚いのは許せない、そのセーターどこで買ったんだろう?という私には絶対ムリと思われるケース
4.いい人なんだけど、一言が足りない
男性に対して「一言聞いてくれてもいいのに?」「一言あってもいいんじゃない?」と思った経験のある女性は結構います。 例えば、初デートの待ち合わせ場所で待っていると、いきなり車でやってきて「さぁ、乗って!」って、 車で来るって言えよ!そんなにまだ親しくない男性の車の助手席に乗せるつもり?どこでもいいとは言ったけど、いきなりフルコースのフレンチって、緊張しちゃうじゃん! みたいなことです。「苦手なモノとかアレルギーとかある?」「行ってみたい店とかある?」とか一言あってもいい、というか相談しろよ! と思ってるのです。私からすれば信じられない話ですが、女子が数名いる飲み会で、女子に何の相談もせず、 タバコの煙モクモクの居酒屋をセレクトしてしまう男子というのがいるのです。 様々な場面で、「寒くない?」「疲れてない?」女性を気遣うちょっとした「一言」が言えるとモテ度はだいぶ変わります。
5.いい人なんだけど個性と過程がね…
押しが足りないというか、誰に対しても優しいし、別に私でなくてもいいんじゃないか?というぐらい私たちの間に何かあったっけ? いきなり好意があることを示されても、それまでの過程をすっとばして何なの?って感じ。 6.いい人なんだけどLINE多すぎ
友だち同士の飲み会の連絡とか、マメなのはわかるんだけど、あのLINEの量は、ひとりの時間も大切にしたい私には彼氏にしたらしんどいわぁ。

というように、様々な理由があり、致命的ではないけれど、どこかひっかかることがあって女性には踏ん切りがつかないみたいな…。 自分で気づくのは難しいけれど、毎度「いい人なんだけど…」でお断りをされる場合は、どこかに問題があると思っていいんじゃないでしょうか?

「いい人」をやめる

実は「いい人」もいずれニーズがあります。30代半ばを超えた「そろそろヤバくね」と考える女性の着地点としては悪くないからです。 致命的な欠陥さえなければ、妥協しても構わないと考える。ところが、まだ自分を高く売れる20代女性からのニーズはあまりありません。 若くしてヤンチャをしすぎて、そろそろ落ち着きたいマイルドヤンキーな人を除けば。 私の昔のオキニはこう言っていました「いい人(お客さん)はいっぱいいたけど、一緒にいてドキドキしない人は恋愛の対象にはならない」と。

そう、モテるということは誰からか必要とされているということです。ところが、「いい人」はあまり必要とされない。 具体的なアピール度に欠けるんですね。「いい人」は恋愛においては「どうでもいい人」に変換されがちです。 「いい人」にありがちな共通点として、割と友人が多く人づきあいも悪くないというのがあります。 実は空気が読めすぎて、周囲に気を使いすぎるばかりで個性に欠けるという場合があります。 その根本は嫌われたくないという心理です。

では、ここで問題です。
その日、仕事終わりに会社の同僚たち数人と急に飲みに行く話しになりました。ところが、前から気になっていた女性から連絡が入り、 なにやら相談があって会いたいと言ってきました。さて、あなたはどうしますか?

その昔、アドラー先生の『嫌われる勇気』の話をしたと思いますが、アドラー先生からすれば、 女性の元に話を聞きに行くのが筋です。全ての人間に好かれるなどというのは不可能です。『嫌われる勇気』というのは、 「正しいと思って行動した結果、誰かに嫌われることがあっても気にするな」という考えです。 大切なことは誰かに嫌われたり批判されたりしても、他の誰かの役に立つと思っているならばそれを信じること。 誰かの役に立っていると思えることで、自信が持てたり、自分の価値を実感できたり、自分の居場所を感じられたりすることができる。 その結果、他の誰かに嫌われてもしょうがないのです。

また、アドラー先生は「自分の課題と他人の課題をごっちゃにするな」とも言っています。 同僚と飲みに行くことを選んだとしたら、みんなの機嫌をそこねると思ったからでしょうが、 相手がキゲンをそこねるかどうかは相手の問題です。もしかすると、他に用事があるのならしょうがないと 思ってあまり気にしないかもしれません。 つまり、相手の課題まで抱え込むのはあまり意味がないということ。「いい人」をやって気を使いすぎると疲れてしまうのです。

ついでにここで更に問題です。
コーヒーの自動販売機の前でコーヒーを飲みながら休憩していると、ちょっと苦手だと感じている職場の先輩と一緒に なって話しかけられました。さて、あなたは我慢して話を聞きますか?それとも、仕事があるんでといってその場を立ち去りますか? 「いい人」は話を聞くんでしょうが、心理学的にはその場を離れたほうがよいです。 人は好意を持っている人や尊敬している人からの影響を受けて成長することはあっても、苦手な人からは苦痛しか 感じません。只の我慢ゲームです。

わくわくドキドキを提供する

さて、某取引先の営業S君はユニクロで服を買っていました。好青年で爽やか男子風でスペックもそんなに悪くないS君ですが、 あまりに平均値すぎた上に、服がユニクロだとやはりその他大勢感がぬぐえない。一緒にいて何か被害を受けることもなく安定こそしているが、 わくわくドキドキを感じないので、彼氏としてつきあうとなると「うーん…」となってしまう。

これも以前に書きましたが、内面をわかってもらうには結構な時間がかかります。ところがファッションに気をつかえば第一印象は確実に上がります。 なのに、ここにエネルギーを注入しないのは損です。 マジメで仕事もできて、誠実でたくましい。けれど、服装や髪型が地味すぎて存在感に欠けると、 女性の立場から見ていて、そういういい男性に限って、頼りがいがないというか、オスとしての魅力がないように見えてしかたがないのです。 何ももっと派手にしろとか、そういうことではなくて、好感度を高めるために、まずは見た目にそれなりの努力をしてみるのが大事だと思うのです。

「一緒にいてドキドキしない人」は、また週末や休日の過ごし方にもあらわれます。 では、典型的な20代後半サラリーマンの例をみてみましょう。 『週末は友達と一緒に居酒屋かな?「世界の山ちゃん」とか。休みの日は昼まで寝てるから、コンビニで昼飯買ってそこから洗濯。 その後は、パチンコとか、TSUTAYAでDVD借りるとか…夕飯は「吉野屋」とか「餃子の王将」で…』 おお、なんてつまらないんでしょう。お金がないのはしょうがないとしても、こんな男と付き合いたいという女子など皆無です。 お酒も食事もチェーン店とコンビニでは何の工夫もありません。何となく休日を過ごしてしまってる感を出してしまうと、 どんなに「いい人」でも魅力を感じないどころか退屈な現実をみせられているようでがっかりしてしまいます。

キャバクラでも初対面で絶対聞かれる「休みの日は何してるの?」ですが、私は毎週馬券を買ってますが、それは秘密にして「美味しいものを探しに出かけてる」 と答えてました。いまどきは「食べログ」ですませるんでしょうが、今でも店の前まで足を運んで、店の造りや、メニュー、 インテリアなど外から見える部分は確認しないと気がすまないんですよね。特にこの季節は冷房があるかどうかってのは結構大事。 そういうのは「食べログ」にあまり書いてない。

ともかく、何か楽しそうな週末を過ごしてますアピールはとっても大事。 「この人についていくと何かいいことあるかも?」と女性に思わせることこそがモテる匂いなのです。 だから、そのためにも「いい人」はやめてみない?と思うのです。

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by G-Tools , 2017/08/25