初期段階の話の続き第8弾です。 よくビジネスにおいて「ユーザーニーズを把握する」ってのは基本ですが、なぜキャバクラでキャストさんのニーズを把握して 物事を進めないのかが不思議でたまりません。そんなキャバ嬢の客に対するニーズを考察してみます。

12.客は分類分けされてます

アメーバブログの方にも書いたけど、嬢さんは初めてつく客に対してある種の警戒心と期待を持って接します。 この人は私に迷惑をかけないだろうか?私を口説いてくるだろうか?逆にすっごくいいお客さんに会わないかな?とかです。

そして自分の指名客になった場合、その客をいくつかのフォルダに分類して仕分けします。そして間違った言動を起こした客はどんどん減点されて 下位フォルダに入れられます。一度ここに入っちゃうと二度と脱出出来ません。

ぶっちゃけるとお客さんの9割は平均以下のフォルダに入れられてます。キャバクラにおいて9割の人がただの「お客さん」です。

なぜそうなっちゃうかというと、TOP3などの売り上げ上位を覗いたキャストさんの日常をまず説明します。

売り上げランキングが店からメールで送られてきたり、従業員用女子トイレに売り上げグラフが貼られていたりと、店からプレッシャーをかけられては いますが、確かに自分の客が店に来てくれると嬉しいけど、必死になって営業するのも疲れるし、 面倒だし、必要以上に媚を売ってもしょうがない、と思っています。 ほとんどのキャストは月のノルマさえ達成できて罰金をくらわず中くらいの成績であればいいと考えています。

頑張らないとみんなが私のことを認めてくれない…いろいろ頑張ってアピールもしたくなるがそれはあんまり続かないんですね。

だって望んで選んだ仕事ではないから。

そりゃ最初の頃は、この仕事を選んだからには一生懸命頑張ろうと心に誓ったかもしれません。けれど、セクハラおやじやしつこく口説いてくる客、 ストーカーっぽくなっちゃう奴、暴言を吐く客などに接しているうちに心が何回も折れます。 心の中で『死ね!』って思ったことも少なくありません。

そのうち、出来れば上客だけが店に現れて、今日1日店長にどやされることもなく、客に触られることも、 クレームを受けることもなく、何事も起こらず平穏に時が過ぎればいいと考えるようになります。 だいたい早くて半年ぐらいでホステスという職業に飽きる。

そんな心の状況で、下手な口説きや褒め言葉を使っておだてたりするからただの「お客さん」として扱われることになるんです。

いや実際、キャバクラ店内では下心を持った客が半分以上で、あとはストレス解消をホステスにぶつけるような飲み方をする奴とか、 女性を従えて飲むのをステータスだと思ってる奴とかロクでもない集団ばっかりなんですよ。 本当にキレイな飲み方をする紳士というのは100人に5人ぐらいです(某嬢さんの過去統計による)。

しかもロクでもない奴は高級店になればなるほど多いって話です。まあ確かに高級店に通うような不動産屋とか政治家とか、ある種の権力を持ってる男は 間違った方向に性格がひんまがってしまうのも納得です。ですからホステスというのは精神的なタフさを求められる職業なんですね。

13.誤った自己主張はバレバレです

出会いの最初っから口説いたり、好意をみせたりして、ガッツクと「お客さん」です。

またガッツいていなくても必要以上に自己主張する間違ったアピールも寒いです。

・仕事が忙しいことを強調し過ぎ(忙しい男である必要はあるが理由まで説明しすぎない)
・寝不足&疲れたをアピール(だから忙しいを強調するなよ)
・やたらスマホや携帯をチェック(さりげなく忙しさを強調)
・キャバクラはもう何年と通ってるからね、と飲み屋歴を語る(何自慢?)
・やたら褒める(最初からだと嘘くさいぞ)
・仕事の話し自慢(仕事出来ますアピール)

『いったい何様?』って思われます。だから本当に自己アピールとか変な自慢とかはイラネ。

自分を高く見せようとか、逆に媚びるとか、下手なテクを使うと『このオトコちっちゃい!』と小物臭を嗅ぎ付けて下位フォルダへと分類されます。 『北斗の拳』で「ひでぶ!」と最初にやられてしまうザコキャラと扱いは変わりありません。

つまりキャバ嬢にとって理想の客とは、口説いてこない人、自己アピールや自慢をしない人です。

じゃあどうやって口説くんだよ?とお怒りの読者の方もいるでしょう。

なんでモテないかというとこの男とつきあっても何も得られない、むしろ嫌な目にあうってことを見透かされているからです。 下手な口説きや自己主張をする男を散々見てきたわけです。日頃のストレスを解消するような飲み方をキャバクラでしちゃうとOUTです。 お金を払ってるのはこっちなんですけどね。

では、逆に考えてみましょう。人は何かを得られる存在であったならモテるのです。 喜びや悲しみを共感できる、悩みを聞いてくれたり、励ましてくれたりする存在であれば彼女たちはあなたを必要とするはずです。 つまり彼女の本当の味方です。そんなお客さんはほとんどいません。キャバ嬢にとって理想の客の隠れたニーズがここにあります。

「俺は君の味方」これを口に出すと嘘臭くなるので注意です。本当の味方は態度と行動で示すもの。

そして、初期段階の話はまだまだ終わりません。

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by G-Tools , 2014/07/16